大島監督「戦メリ」テーマ流れるなか出棺

大島渚監督の棺を抱える松田龍平、寺島進ら=東京・築地本願寺
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 15日に肺炎のため死去した映画監督の大島渚さん(享年80)の葬儀・告別式が22日、東京・築地本願寺で営まれ、音楽家・坂本龍一、俳優・松田龍平ら多くの映画関係者、友人らが700人が参列した。

 大島さんが出演したテレビ朝日系討論番組「朝まで生テレビ」の司会を務めるジャーナリストの田原総一朗氏は弔辞で「大島大兄は昭和が生んだ最大の芸術家であり、戦う芸術家でした。怒りの形のような人物だった。タブーをドンドン破ったが、大島さんが怖くてブレーキをかけられなかった。私には心強い兄貴のような存在だった」と故人をしのんだ。

 同時代に活躍した映画監督の篠田正浩氏は「あなたが残した作品群の題名が次々とよみがえる。だから死が確実になった今も、私には喪失感はありません」と弔辞を読み、長年介護を続けてきた大島さんの妻で女優の小山明子さんについて触れると、涙で何度か言葉に詰まる場面もあった。

 出棺では、俳優の松田龍平、寺島進、映画監督の大森一樹氏らが、棺をかかえ、「戦メリ」のテーマ曲が流された。妻で女優の小山明子が「彼はいい旅立ちをしたと思う。今ころは天国で(映画監督の)若松(孝二)さんとお酒を酌み交わしていることでしょう。きょうほど大島渚の妻として誇りに思ったことはありません」とあいさつした。

 告別式にはほかに、司葉子、阿川佐和子、山本寛斎、辰巳琢郎、篠田正浩監督・岩下志麻夫妻らが参列した。

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