松村邦洋 09年のマラソンで心肺停止
今年で7回目を迎えた東京マラソン。2009年大会では、タレントの松村邦洋がレース中に倒れ、一時心肺停止状態に陥り、救急搬送されるハプニングがあった。翌日、倒れた原因が急性心筋こうそくによる心室細動だったことが発表された。
【以下2009年3月23日の本紙より】
22日に行われた「東京マラソン2009」に出場したデイリースポーツ特命応援団長でおなじみのタレント・松村邦洋(41)が、スタートから14・7キロ地点で突然倒れ、一時心肺停止状態になった。現場に駆け付けた医師が、その場で応急処置。自動体外式除細動器(AED)を使って呼吸を回復させた。すぐに都内の病院に救急搬送され、意識も回復して命に別条はないという。
関係者や目撃者の話を総合すると、異変が発生したのは、午前9時10分のスタートから2時間20分が経過した11時30分ごろ、東京・港区の高輪の14・7キロ地点。歩くようなスピードで164センチ、100キロ超の身体を揺らしながら少し息苦しそうにしていた松村が、15キロ手前で突然バタリと倒れた。
赤いシャツ、青いハーフパンツ、頭には2016年五輪の東京誘致を呼び掛けるバンダナ。スタート地点では取材陣のカメラに握りこぶしで笑顔を作っていたのだが…。
所属事務所によると、この日の松村の体調は万全だったというが、5キロ地点を54分22秒、10キロ地点を1時間36分34秒で通過するという超スローペース。15キロ地点を前に突然、コース上で立ち止まり、そのまま苦しそうな表情を浮かべ、ひっくり返るように転倒した。目撃者によると、口から泡を吹き、周囲の呼びかけにも応じず、すでに意識がないように見えたという。
この時、すでに心肺停止状態。たまたま近くにいた医師が駆け付け、その場で自動体外式除細動器(AED)による応急処置を施した。電気ショックを与える蘇生(そせい)措置と心臓マッサージで呼吸を回復。一命をとりとめたが、少しでも対処が遅れていれば、最悪の事態も起こりかねなかった。
その後、救急車で都内の病院へ。すぐに精密検査が行われたが「短期的な意味での生命の危険はない」(所属事務所)状態まで回復。この日はそのまま入院した。
松村は、芸能界を代表する“デブキャラ”。一時は体重が140キロまで増えたが、一念発起し、猛烈なダイエットで約100キロまで減量に成功。しかし、最近はリバウンドしていたようだ。
昨年の東京マラソンは35キロ地点で5時間半を超え、失格となった。リベンジを期した今大会。昨年7月の豪州ゴールド・コーストマラソンで、制限時間内の6時間51分40秒で完走した自信を胸に、マラソンの名指導者・金哲彦氏のもとトレーニングを積んだ。それ以外にもプールに通い、体力づくりにも励んで、本番に臨んだ。
この日のマラソンは東京MXテレビが密着。アシスタントディレクターが伴走していた。
意識は回復したものの、詳しい病状や後遺症の有無などは不明。所属事務所は23日にも記者会見し、状況を報告するという。