小室哲哉 妻KEIKO献身的な愛

 2011年10月にくも膜下出血で倒れ、リハビリ中の妻KEIKOを介護しながら、自らもC型肝炎と闘病している小室哲哉。妻への献身的な愛は、金銭という形でも示されており、詐欺罪での裁判では衝撃的な事実が明かされていた。

 【以下、09年1月22日の本紙より】

 著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺罪に問われた、音楽プロデューサー小室哲哉被告(50)の初公判が21日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)で開かれた。保釈以来、約2カ月ぶりの公の場。裁判長から職業を問われ、か細い声で「音楽家です」。長い髪は短く切り、無表情で反省の弁を繰り返した。検察側の冒頭陳述では、かつての億万長者が借金まみれになった経緯や妻・KEIKO(36)の歓心を買うため、さらに“借金地獄”に落ちていったことも明らかになった。

 午前7時34分。小室被告は黒いジャケットにベージュのタートルネックのセーターで裁判所入り。多数の報道陣を前に「お騒がせしました」と何度も頭を下げた。長い金髪は落ち着いた茶色に染められていた。法廷で明るみになった驚くべき転落の軌跡。2002年、妻KEIKOとの再婚が、被告の転落にトドメを刺したようだ。

 検察側の冒頭陳述によると、再婚した当時、小室被告はすでに借金まみれ。だが「破たんへの道を進んでることは分かっていた。でも、破たんする直前までKEIKOを思い切り楽しませてやりたい、思い切りぜいたくさせてやりたいと思った」と“心中”を選んだという。

 スタッフの苦言も無視して贈ったKEIKOへのプレゼントは、ブランド物の服やバッグ、時計、ベンツ…新婚の1年だけで数億。小室被告は「(KEIKOと)結婚した1年目が、人生で一番ぜいたくをしたと思う」と振り返っている。

 さらに小室被告が設立した「トライバルキックス」の社長である平根昭彦氏は、小室被告がKEIKOの機嫌を取るために100万~200万といった高額の“お小遣い”を渡していたことも供述したという。

 KEIKOの故郷・大分で、Jリーグ大分トリニータのスポンサーにも就任。その際「大分のアブラモビッチになるんだよ、いいでしょ」と英サッカーチーム・チェルシーのオーナーでもあるロシアの石油王を引き合いに、悦に入っていたという。その後、毎月1200万円のスポンサー料も結局は程なく不払いに追い込まれたが…。

 前妻の元歌手Asami(33)=01年5月結婚、02年3月離婚=への総額10億円を超えるとされる慰謝料+長女への養育費をすんなり受け入れたのも「一刻も早く再婚したかった」からだった。

 慰謝料が3億7780万円で、成人までの養育費が毎月200~390万円。Asamiは検察側の調べに「結婚して長女を出産したころから、小室被告は急に外泊することが多くなった。女性がいると思い追及すると、浮気を認めて『相手とは別れることができない関係にある』と言われた」と述べたという。

 弁護側は「今のところKEIKOの証人出廷は考えていない」とし、この日の傍聴席にも本人の姿はなかった。

 弁護側によると、小室被告は「早く音楽活動を再開したい」と話しているという。裁判所から出る際には、すっかり日も暮れ、雨が降っていた。被告はいったん乗った車を降り、傘もささず「反省しています」と報道陣に向けて、再び頭を下げた。ファンからは「頑張って」と声援が飛んだ。最愛のKEIKOと再び、ステージに戻る日は来るのか?

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