猪木氏 橋下・石原対立に一喝!

 日本維新の会から今夏参院選に出馬する元プロレスラー、アントニオ猪木氏(70)が21日、大阪府内を街頭演説で回った。共同代表の橋下徹大阪市長(43)と石原慎太郎共同代表が衝突している事態について、「大局に目を向けろ!」と一喝した。

 同党では、23日投開票の東京都議選の最中、橋下氏の従軍慰安婦発言に対する逆風に対し、石原氏が「大迷惑だ」と断じ、両トップが衝突している。

 猪木氏はこの日、「橋下さんの発言や、石原さんの批判もあるが、今、一番大事なのは選挙に勝ち抜くことだ。こどもたちに夢を持たせ、やる気を起こさせる世の中を作ることだ」と訴えた。

 報道陣から「選挙中の両代表の対立はバカヤローか?」と問われると「(歴史観などの相違は)小さいことや!どうってことない。大局に目を向けろ」と一喝。「みんな石原さんや、橋下さんには意見を言いにくいだろうが、オレは好きなことが言える。制限がないし、提言させてもらいたい」と、両代表に和解を求めた。

 主義主張を曲げない橋下氏の姿勢については「ブレない、逃げないというのは大事だ」と、その“闘魂”は評価したが、「50何人の国会議員を抱える党だ。リーダーとしてそこはね。(代表の発言によって)位置が変わってくる」とお説教も忘れなかった。

 大阪市の心斎橋商店街での練り歩きでは、市民が握手や写真撮影に殺到し、「1・2・3、ダー!」で盛り上がった。猪木氏は「こうして人が集まらないと、いくらいい主張をしても聞いてくれない。客寄せパンダというと言葉が悪いが、維新はオレの使い方を間違ってるぞ」と、自身を逆風突破のため“パンダ”として有効活用することを求めていた。

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