板野友美、号泣卒業 総選挙が重圧に
AKB48の板野友美(22)が27日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行い、グループを卒業した。公演にはチームKメンバーのほか、苦楽を共にした同じ1期生の高橋みなみ(22)、小嶋陽菜(25)、峯岸みなみ(20)も駆け付けた。誤解を生みやすいキャラクターでもあった板野に、チームKキャプテンの大島優子(24)は「卒業したら1人だから、どうやって(ともちんの)良さを伝えていくのか、心配」と別れの言葉をかけられると、大粒の涙を流した。
メンバーオーディションに合格してから7年10カ月。板野は「たくさんつらい思いをしたからメンバーとの絆も大きくなった。AKBのファンの皆さんに会えたことは運命だと思う。頑張って歩き続けていこう。どんなことがあってもくじけず、強い私でありたい」と最後は口角を上げた“ともちゃんスマイル”で宣言。思い出のつまった劇場に別れを告げた。
クールで冷たい印象を与えて誤解を生むことも多かったが、実は仲間思い。大島がステージで「素直に思ったことを口にするから、最初はこわい人かな、と思ったけど、中味を知っていくと違って…」と話し始めると、本来は泣き虫である板野は涙、涙…。
卒業後は板野の言動の誤解を解くメンバーが周囲にいなくなることに、「卒業したら1人だから、どうやって自分の良さを伝えていくのか、ちょっと心配。全国のみなさんに(板野の)中身をもっと知ってほしい」と大島が心配すると、板野は涙を流しながら、恥ずかしそうに微笑んだ。
総監督の高橋も「ともは誤解されやすいよね」と苦笑い。「こういう外見だし、クールだし。でも本当はよく泣くし、よくしゃべるし、お茶目だし…」と泣きながら笑った。メンバーの気持ちを受け止めながら、板野は「強い私でありたい」と宣言した。板野らしい別れの言葉だった。
▼「総選挙で順位下がると居場所ないのかな」
卒業公演には、TBS系「火曜曲!」が密着した。「何回も(これまでにも)やめようと思った時期があった」という板野は、MCを務める中居正広に「なぜ卒業しようと思ったの?」とストレートに質問されると、「(新しいメンバーと)入れ替わらなきゃという思う気持ちがあった。総選挙ですごい順位下がったりすると、自分の居場所ってもうないのかな、って」と総選挙がプレッシャーになっていたことを、隠すことなく正直に明かした。
総選挙は2009年7月に第1回開催。板野は7位→4位→8位→8位→11位の順位だった。
板野は14歳でAKB入りし、05年12月にオープンしたAKB48劇場で、前田敦子(昨年8月卒業)らとともにステージに立った。板野の卒業後は、1期生で残るのは高橋みなみ、小嶋陽菜、峯岸みなみの3人だけになる。
【板野友美ヒストリー】
▼05年12月8日 AKB48劇場がオープンし、1期生として出演
▼08年9月 ファッション誌「Cawaii」でモデルデビュー。イトーヨーカドーで初のソロCM出演
▼09年4月 初の写真集「T.O.M.O.rrow」を発売
▼09年7月 「第1回選抜総選挙」で7位
▼09年12月 AKB48が単独でNHK紅白に初出場
▼10年6月 「第2回選抜総選挙」で4位
▼11年1月 シングル「Dear J」でソロデビュー(※AKB48メンバーとして初めて)
▼11年6月 「第3回選抜総選挙」で8位
▼12年6月 「第4回選抜総選挙」で8位
▼12年12月 CM起用社数21社で、篠田麻里子を抑えCM女王に
▼13年2月 ドキュメンタリー映画の初日舞台あいさつで「年内卒業」を発表
▼13年6月 「第5回選抜総選挙」で11位