橋下市長 独り相撲狙う他党「卑怯だ」

 看板政策「大阪都構想」の停滞脱却を目指し、市長辞職と出直し選挙出馬を表明した大阪市の橋下徹市長(44)が4日、対抗候補擁立に消極的な自民党など他党に対し「法定協議会で反対しておいて、選挙で堂々と論戦してこないというのは、そら政治家として卑怯だ」と批判した。

 大阪市役所で登庁時に記者団の質問に答えた。辞職の時期については「急な辞表の決断だったので、役所のトップとして今、整理をしている」と年度内の予算成立に影響が出ないよう日程調整していることを明かした。

 今夏までの都構想の「設計図」作りを実現させるため、橋下市長は大阪市を5区に分割する1案に絞って議論を進めることを提案したが、1月31日の法定協議会で大阪維新をのぞく他党がこれに反対。橋下市長は、都構想の加速を目指して、辞職および出直し選に打って出ることを表明したが、他党は“独り相撲化”を狙い、対立候補擁立を見送る姿勢を示している。

 これに対し、この日、橋下市長は「大阪の自民党は都構想反対なんだから。根っこのところから完全反対なんだから。対立候補を立てなければ、都構想を認めたことになる」と指摘。「きちっと対立候補を立てて、対案を出すべきだ。自民も民主も都構想に対する対案を、一切出してない。対立候補出して、僕と論戦したらいいじゃないか」と訴えた。

 橋下市長は、安倍晋三首相との関係が良好だが「安倍政権との距離と、自民党大阪府連との関係というのは全く別物。遠慮せず立てるべきだ。選挙戦で戦ったからといって、安倍政権が進めようとしている安全保障等について、距離が変わることはありません」とした。

 「これは大阪都構想の問題として、自民党とケリをつけたい」と橋下市長。対抗馬については自民以外にも「民主、公明でも結構。今回、都構想の設計図作りを一歩進めることに関してみんな反対したんだから。なぜ反対なのか、きちっと有権者に問うべき。法定協議会で反対しといて、選挙では反対しないなんて民主主義ではありえない」と批判した。

 また橋下市長は昨秋からストップしていたツイッターを前日3日深夜から再開し、今回の問題に関して80件を超える連続ツイートを繰り出している。

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