石井ふく子プロデューサーも追悼
俳優・宇津井健さんが14日、亡くなった。82歳だった。正統派の二枚目スターとして、物腰も外見も常に穏やかでダンディだった宇津井さん。宇津井さんが06年から出演していたTBS系「渡る世間は鬼ばかり」の石井ふく子プロデューサーは14日夜、TBSを通じ、「『残念』なんていう言葉は通り越しています」と哀悼のコメントを発表した。
石井さんが宇津井さんに最後に会ったのは、昨年の12月。宇津井さんは当時、通院はしていたが「スポーティな格好で颯爽とされていて、療養中という印象はありませんでした」と振り返った。
その後も時々、電話で話をしていたそうで、「また『渡る世間は鬼ばかり』をやるときまでには元気になりますから」という宇津井さんに、「何言っているんですか、もうお元気じゃないですか」というやりとりが、最後の会話になったという。
石井さんは「ここ2、3日のうちに急にお悪くなられたようです」と明かし、「藤岡琢也さんの後に『大吉』役を快く引き受けていただいたとき、初めて会う5人姉妹から『お父さん、お帰りなさい』と声をかけられて、緊張がほぐれた時の宇津井さんの表情がとても印象的で今でも忘れられません。私の心の中には宇津井さんの笑顔がしっかりと残っています。『残念』なんていう言葉は通り越しています。」と哀悼の意を表した。
宇津井さんは、病気で体調を崩した藤岡さんに代わり、2006年2月から「おかくら」の大吉役を務めていた。