「ごちそうさん」原点は橋田作品だった
脚本家の橋田壽賀子氏(89)が、放送文化に貢献したテレビ番組や個人に贈る「第22回橋田賞」の表彰式が10日、都内で開かれた。大ヒットしたNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」の脚本家・森下佳子氏(43)が橋田賞に選ばれ、森下氏は橋田氏の朝ドラ「おんなは度胸」(1992年)が「ごちそうさん」の原点であることを明かした。
森下氏は「お勉強させていただきたく、過去の朝ドラを1作読ませていただいたのが『おんなは度胸』だったんです」と告白。
「今読んでも古びない面白さ、物語の展開力があって、その中で描かれる“意地悪”がホントにひどいけど面白い。私が登るべき山はここだと思いながら『ごちそうさん』を書かせていただいた」と、「ごちそうさん」で評判になったキムラ緑子のいけず(意地悪)が橋田氏にインスパイアされていたことを明らかにした。
橋田氏も「『ごちそうさん』、私は食いしんぼだから拝見しましたけど、やられたなと感じましたね。ホントに楽しかったです」と絶賛。お互いに敬意を払っていた。
なお橋田賞は以下の通り。
テレビ朝日「オリンピックの身代金~1964年・夏~」、NHK「あまちゃん」、同「戦場で書く~作家 火野葦平の戦争~」、同「キッチンが走る!」、脚本家・森下佳子氏、ジャーナリスト・岸井成格氏