片岡仁左衛門、動ける間に芝居したい
右肩腱板(けんばん)断裂のため昨年11月から舞台を休んでいた歌舞伎俳優の片岡仁左衛門(70)が23日、大阪市内で、関西での復帰公演となる「七月大歌舞伎」(7月3~27日、大阪松竹座)への意気込みを語った。
7~8年前から違和感があった肩は「100%ではないが、あとは舞台に立つことがリハビリになる」という状態まで回復。「とにかく役者は舞台に立たないことにはどうしようもない。陸(おか)に上がったカッパみたいなもの」と休演中の寂しさを振り返った。
復帰に向けては5~10キロの自然を感じながらの散歩で体力向上に努めているという。「役者は今しか皆さんに見ていただけないし、評価していただけない。とにかく動ける間にたくさん芝居したい。楽しみです」と熱演を誓った。
仁左衛門は昼の部「寺子屋」では、前名の孝夫時代から慣れ親しんだ松王丸役、夜の部「身替座禅」では山蔭右京役を務める。「初心者にも分かっていただけるように心掛けている。セリフが分からなくても肌で感じるものだと分かってもらえれば」とPRしていた。