立原啓裕 若者育てるNPO法人設立
タレントの立原啓裕(60)が3日、大阪市内で会見し、滋賀県大津市に「NPO法人 びわこココロ塾」を設立し、琵琶湖畔から「心のケアに関する国民意識の向上をテーマに最後の発信をしていく」ことを明らかにした。
90年代には関西で週16本のレギュラー番組を持っていた立原だが、05年4月に16年間にわたって探偵役を務めた関西の人気長寿番組、ABC「探偵!ナイトスクープ」を自ら申し出て降板。これを機に他のレギュラー番組も次々と終了した。その後は講演活動を精力的に行い、07年からは大阪芸大でアナウンサーやタレント志望の後輩育成にも力を注いできた。
この課程において、若者たちを中心にコミュニケーション能力の低下や心の弱さを痛感。「タレント(=発信者、表現者)としてやり残したことはないか。還暦を迎えるにあたって、何か自分目線で発信したい」と熟考した。過去に自身も心の病に倒れた経験を持つことから「心が折れた人を再生する。折れない心を持つ若者を育てる。硬い内容も柔らかく、おもしろく伝えたい」と決意。参院選出馬の打診も断り、準備を進めてきた。
まずは今夏から約1年かけて「西国33カ所無料講演ツアー」をタレント活動と並行して実施。7月の「中島らもメモリアルWEEK」ではコントを披露する。その後は近畿2府4県に支部を立ち上げ、関連のテレビ番組を制作するなど「おもろいことやってるヤツが関西におるで」と発信していく考えだ。
以前は不健康、病弱キャラが定着していた立原だが「今のところ健康に関しては問題ない」と強調。「かなり難しいことに挑戦しようとしている。10数年後に礎くらいは作り上げて、次の世代に引き継ぎたい。命をかけて最後の発信をやります」と覚悟を示した。