千原ジュニア “壮絶”バイク事故語る
お笑いコンビ「千原兄弟」の千原ジュニア(40)が21日、読売テレビで放送された「八方・陣内・方正の黄金列伝」に兄で相方の千原せいじと出演。生死をさまよった01年のバイク事故について鮮明な記憶とともに赤裸々に語った。
ジュニアは01年3月、愛車のバイクで帰宅途中、タクシーとぶつかりそうになり、避けようとしたところガードレールに激突。右大腿部骨折と眼底骨折などの重傷を負った。顔面だけで6カ所の骨折。生死をさまよう大事故だった。
顔面が直接石柱に激突したため、鼻を骨折。あごは真っ二つに割れ、左頬と前頭骨を骨折、おでこの神経も切れた。さらには眼球の受け皿である眼窩低と内壁を骨折したことで眼がだらんと下に下がっていた。
ジュニアは事故の瞬間について「鮮明に覚えてます」という。当時、修理に出していたバイクが戻ってきたばかり。タクシーとぶつかりそうになった瞬間、『倒した方が安全やけどもう1回タンクに(オイル)入れなあかんな』と頭をよぎり、倒さずにいったところ、ガードレールに激突。「鼻がグシャってなった」。
「あー!」となった瞬間、気がつくと「血がダーッって流れてて『マジかよ』と」。とりあえず立ち上がろうとしたが、全く立ち上がることはできず、もう一度意識が消え、その次に意識が戻った時は手術台の上だったという。
事故当時、飲んでいた兄・せいじは、酔っ払ったままホステス連れで病院へ。集中治療室(ICU)のジュニアと対面した際、せいじが笑っていたことも記憶していた。
せいじは「(顔)パンパンやねん。肩幅くらいはれてたから」と残酷な告白。医師から「(命は)大丈夫です」と言われた瞬間、「神様が『お前らはお笑い界に必要やから』とジュニアを残してくれた、とうれしかった。生き残った瞬間、(オレたち)売れるの決定した、と思った」と今と変わらぬ楽観思考を明かした。
事故から約1週間後、鏡を見たジュニアは衝撃を受けた。「顔、こんな(くしゃくしゃ)になってて、眼底骨折で目がこんな(左右が上下に離れて)で、歯はないし。もう表には出れないな、と思った」と芸人復帰を諦めたという。
しかしジュニアは、せいじの楽観的な予想通り、1年後に復帰。現在に至る。事故後の変化について聞かれると、ジュニアは「食べれる喜び、ボケられる喜び…」と涙を浮かべた。