坂本龍一が中咽頭癌公表 コメント全文
音楽家の坂本龍一(62)が10日、中咽頭癌を患っていることを明らかにした。所属事務所によると、今後は治療に専念するため療養に入り、ゲストディレクターを務めている「札幌国際芸術祭2014」などの各イベント、コンサートへの出演は見合わせるという。
坂本龍一が発表したコメント全文は次の通り。
みなさまへ
6月末のこと、わたしには中咽頭癌があることが分かり、熟慮の末、しばらく治療に専念することにいたしました。
多くのみなさまに、多大なご迷惑をおかけすることは深く承知していますが、自分の身体あっての仕事ですから、このような苦渋の選択をせざるをえませんでした。
特に2年あまり精魂傾けて準備してきた札幌国際芸術祭2014はまもなく開催されますが、わたしはその場に立ち会うことができなくなりました。
実行委員会会長である札幌市の上田市長、市民のみなさま、事務局関係者、ご参加くだるアーティスト、関係する全てのみなさまに心よりお詫び申し上げす。わたしは会場には参れせんが、全プログラムは最良の形でお届けすることをお約束します。芸術祭をみなさまの手でお育ていただれば幸いに存じます。
さらに7月30日にパーク ハイアット 東京の20周年記念ライブを予定しておりました。このために書き下ろした楽曲も完成し、ホテルでお客様と20周年をお祝いすることを楽しみにしておりました。そのような祝いの時にライブを中止せざるを得ないことは申し訳なく、また残念でなりません。
ホテルご関係者のみなさま、ご来場予定のお客様に陳謝いたします。
他にも、現在抱えている仕事、プロジェクトにかかわる全ての関係者のみなさまに、多大なご迷惑をおかけすることを深くお詫びいたします。
必ずきちんと治して戻ってまいります。
どうかしばらくの間、静かに見守っていただけたら幸甚です。
2014年7月10日
坂本龍一