STAP追及「Nスペ」視聴率10・6%
27日にNHKが放送した、STAP細胞の論文問題を特集した「NHKスペシャル」(後9・00)の視聴率が、関東地区で10・6%だったことが28日、ビデオリサーチの調べで分かった。
日曜の同時間帯放送分の「Nスペ」のここ10回の平均は8・5%。
27日の放送を巡っては、23日夜にNHK取材班が理化学研究所の小保方晴子氏に対し強引な追跡取材を行い負傷させたとして、小保方氏側に謝罪しながらも、番組側は鋭い文言を並べた“強気”の番組告知を打っていた。
27日は「調査報告 STAP細胞 不正の深層」のタイトルで、同番組が独自に2000ページに及ぶ内部資料を入手したと宣告。大阪大学など複数の大学教授が実名で出演し、小保方氏の論文を分析した結果、「理研が不正認定したのは2点だが、140点ある画像、グラフの7割以上に、何らかの疑義、不自然な点があるとの指摘があった」とした。
入手資料の中に小保方氏の研究ノートのコピーもあり、細胞の万能性を証明する「キメラマウス」の作成成功に関する記述が見当たらないとして「実験成功の記述はどこにあるのか。小保方氏に文書で質問したが答えは返ってこなかった」とし、この点が追跡取材での取材ポイントだったことを示唆した。
小保方氏が混入を否定する別の万能細胞であるES細胞が、研究室の冷凍庫から見つかった件で、そこにあるはずがないとする作成者の注目証言や、論文掲載を取り下げた英科学誌の編集長の「私たちの審査方法を見直したところ、画像の加工にもっと注意を払う必要がある」とのインタビューも放送された。