小保方氏側 NHK会長謝罪も不信感
理化学研究所の小保方晴子氏が、23日夜にNHK取材陣から強引な追跡取材を受け負傷した問題で、小保方氏の代理人・三木秀夫弁護士は29日午前に大阪市内で取材対応し、いまだにNHK側から治療費などに関する問い合わせがない現状を明らかにした。
小保方氏は、NHK取材陣に神戸市内のホテル内でエスカレーターで“挟み撃ち”されるなどし、逃げようとした際に負傷。24日夕に神戸市内の病院で「頸椎ねんざ」「右ひじ筋挫傷」で全治2週間と診断された。
病院で診察を受けた事実は24日に三木弁護士がNHK側に伝えたというが、この日、同弁護士は「問い合わせがあってしかるべきかなと思いますが、治療費に関しては一切、ありません」と明かした。「(24日に取材側から)謝罪の言葉はいただきましたが、私が加害してる側(の代理人)なら、当然その後の経過や治療費についてのお問い合わせをするよう指導しますけど」と苦笑いを浮かべた。
NHK側は籾井勝人会長が28日にデイリースポーツなどの取材に、小保方氏への強引取材に関して「まったくもって論外」「誠に申し訳ないと思っております」と謝罪した。
この会長謝罪について、同弁護士は「なんとなく聞こえてはきていますが、直接、お聞きしたわけではありませんので」と話すに止めた。
一方、三木弁護士は今回の強引取材の発端となったとされる、27日放送の「NHKスペシャル」の番組責任者に、放送前に「NHKがニュース番組を含め、(強引取材を)一切報道していないことについてどう考えているか」「取材過程でこうした問題が発生したことについて、番組中で何らかの説明が流れるのか」との旨の質問書をメールで送付。ただ27日の番組内で触れられることはなく、現段階でも回答がないという。同弁護士は「(回答は)返ってこないんだろうなという認識をしている」と話し、今後対応については「協議中」とした。