高田次郎 食道がんから復帰舞台へ意欲
松竹新喜劇のベテラン俳優・高田次郎(82)が12日、大阪市内で行われた「道頓堀パラダイス~夢の道頓堀レビュー誕生物語~」(9月13~24日、大阪松竹座)の製作発表会見に主演女優の舞羽美海(26)、ものまねタレントのキンタロー。(32)らとともに出席。食道がん手術からの復帰舞台となる同作への意気込みを語った。
高田は初期の食道がんが見つかり、東京・新橋演舞場の7月公演を緊急降板。7月2日に手術、同12日に退院したばかり。会見には元気な姿で登場し、「随分と前からこのお仕事を頂いていたので、何とか体を元どおりにして、皆さんにご迷惑を掛けないようにと張り切っております」と抱負を語った。
術後は「肉系が食べられなくなったので、スタミナがない。持久力がない」と体力面に不安を抱えている。毎朝夕、近所の公園まで早足で散歩してリハビリに励んでいるという。12日には術後初となる内視鏡検査を控えるが「ちょっとヒヤヒヤしてるんですけど、自分では大丈夫なんじゃないかなと思ってます。痛くも何ともないし」と笑顔で話した。
11月にも同劇場で松竹新喜劇、来年1月には名古屋で五木ひろしとの公演も決まっている。「年も年で82歳なので、もうサヨナラせないかんのとちゃうかなと思います」と第一線からの“引退”をほのめかしつつ「でも、許してくれません。おかげさまで、声を掛けていただいてありがとうございます」と出演オファーがあることに感謝した。
舞台は大正11(1922)年の大阪・道頓堀。現在のOSK日本歌劇団の前身である松竹楽劇部の誕生と大阪松竹座こけら落とし公演までの養成所生徒たちの成長を描く。高田は当時の松竹合名社の白井松次郎社長を演じる。