橋下代表、LINE府議の出馬に猛反対
日本維新の会の橋下徹代表(45)は18日、無料通信アプリ「LINE」での女子中学生らとのトラブルが問題化した山本景大阪府議(34)=大阪維新=による一連の“劇場型”の釈明・反論に対し「意図的に騒ぎを大きくして、1府議の立場で全国的に主張を発信したなら、いい戦術だ」と述べた。ただ中身についてはダメ出しを連発し、山本氏が示唆している大阪府交野市長選出馬に関して「はっきり言って彼は市長に全く向いていません。交野市が転覆する」と断じた。
騒動発覚後、山本氏はテレビ番組でのテリー伊藤の「キモい」との発言にかみつき、BPOに人権侵害だと訴え、14日の釈明会見の一部はテレビで全国生中継された。
盆明けのこの日、大阪市役所で取材対応した橋下代表は、山本氏の動きに「一生懸命やってる。普通は(メディアが)1府議の主張を、あれだけきっちり報じてくれない」と感想を述べた。
ただ、その釈明の中身に関しては「支持されないと思いますよ。皆が納得する話ではないと思う」とした。
その上で、山本氏が8月31日告示の交野市長選出馬を示唆していることに「今回の騒ぎをみても、まだ能力、資質的に市長をやれるレベルに達していない」と指摘した。今回の問題発覚以前に、大阪維新執行部からも山本氏に「時期尚早」と伝えたとの報告を受けていたという。
橋下代表は「交野市民の判断になるが、彼が市長になったら、交野市がえらいことになる。それこそ不幸になっちゃいます。むしろ、僕が『市長にしちゃだめですよ』って、交野に言いに行くかもしれません」と出馬に猛反対した。
14日の会見で、山本氏が大阪維新の体質について「トップダウン」「報復」などの文言を用いて批判したことを問われると、橋下代表は「(戦術としては)それもいいんじゃないか」としたうえで「そういう発言も踏まえて、交野市長に全く向いていません」とピシャリ。
橋下氏の「公選職はキモいぐらい言われて当たり前」との批判に、山本氏が反論したことにも「情報収集能力が非常に低い。僕は(説明責任を果たさず)いきなりBPO、ということを批判した。公選職が全ての人権侵害を甘受せよとも言ってない。維新の(HPの会見動画の)記録ぐらい見るべき」と説教。
「あんな早とちりの人が市長になったら、交野市は転覆しますよ。あんなこと言ったら、僕がこうやってまた反論するわけで。市長選出るなら、もうちょっとどういう手順を踏んだら当選できるか考えないと」とも。
ただ山本氏の府議としての活動には「個人的に情報収集したが、誤解を受けることはあったが、しっかり子どもに名前を覚えられるくらい市民とコミニケーションをとってはいた」と一定評価。山本氏が24日に大阪・ミナミで「激白ライブ」を予定していることにも「そういう発信の仕方は大歓迎。どんどんすればいい」と語った。