男役から転身の蘭寿とむ 女に目覚める 

宝塚退団後、初の舞台に意気込む蘭寿とむ=東京・赤坂BLITZ
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 宝塚歌劇団花組の前トップスターで、今年5月に退団した女優・蘭寿とむ(39)の、退団後の初公演となるダンスミュージカル「ifi(イフアイ)」(9月5~21日、東京・青山劇場)の製作発表が21日、東京・赤坂BLITZで行われた。

 蘭寿が演じるのは占い依存症の女。「実は(退団後)女優というビジョンが浮かばなかったが、この役に出会ってすごく意欲が湧いてきた。進んでいきたい道が浮かんできた」という。

 男役から女優への変化も日々実感している。歌は「男役の発声でないところでトレーニングしていて、今の方が自然に(声が)出せる」し、演技は「男役の時は『包んであげたい』という感じ。今は自分の中に流れるものをそのままダイレクトに伝え」ている。ダンスでは「(リフトで)上げていただけるのが新鮮です」という。

 また、韓国のアイドルグループ、SS501で活躍した共演のパク・ジョンミン(27)との稽古では「見つめられるとドキドキする」という新鮮な経験も味わった。

 そんな“女優”蘭寿を、宝塚でも一緒に仕事をした共演のダンサー、ケント・モリ(29)は「男役の蘭寿とむを見ていたので衝撃があった。稽古2日目くらいで完全に女優・蘭寿とむになってた。今は男役だった時が想像できないくらい。マジックのよう。女・蘭寿とむ、ヤバいです」と称賛した。

 蘭寿は「個人としての自分を見つめ直すいい機会。毎朝起きるのが楽しい」と、充実した稽古の日々に笑顔で、これから本格的に始まる女優業にも「全部やってみたい。いろんなことにトライしていきたい」と、闘魂を燃やしていた。

 なお、大阪公演は26~28日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。

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