吉永「ふしぎな岬の物語」がW受賞

 カナダ・モントリオール世界映画祭の授賞式が1日(日本時間2日)、カナダ・モントリオール市内で行われ、コンペ部門に出品されていた女優・吉永小百合(69)主演の映画「ふしぎな岬の物語」(10月11日公開)が最優秀作品賞に次ぐ審査員特別大賞と、キリスト教関連団体が独自に審査したエキュメニカル審査員賞をダブル受賞した。

 邦画が審査員特別大賞を受賞するのは、11年の「わが母の記」(原田眞人監督)以来、3年ぶり5度目。エキュメニカル審査員賞の受賞は06年の「長い散歩」(奥田瑛二監督)以来、8年ぶりとなる。

 つむぎの“勝負着物”で授賞式に出席し、トロフィーを受け取った吉永はフランス語で「スタッフ一同、みなさまに感謝いたします。こんな賞をいただき、本当に感激しております」とスピーチ。ともに出席した阿部寛(50)も英語で「非常にうれしいです。とても素晴らしい賞をいただきました。本当にありがとうございます」と喜びを語った。

 日本で吉報を待った、吉永との共同プロデューサーでもある成島出監督は「吉永さんを中心として、スタッフ・キャストがみな、心を一つにし、大変いいチームワークで作り上げることができました。人と人とが想いをもって『つながる』ことだけが人を救っていく、という普遍的なテーマが海外でも受け入れられたことを大変うれしく思います。本当に、ありがとうございました」とコメント。

 吉永がオーナーを務める喫茶店の常連客の娘を演じた共演の竹内結子は「いち吉永小百合ファンとして、この『ふしぎな岬の物語』に登場が叶った出演者としてひたすら喜び、感謝の気持ちでいっぱいです」と大喜びだ。

 吉永演じる主人公・悦子に想いを寄せる常連客役の笑福亭鶴瓶は「両方獲りましたと聞いた瞬間に鳥肌が立ちました!

 しかし僕が会場に行かんでよかった。なぜかと言うと、吉永さんはフランス語で、阿部さんは英語で挨拶したでしょ。僕が行ったら何語で喋ればええねん!と。

 しかしこれはみんな幸せな気持ちになるし、岬の方々もみんな喜んでると思います。

 でも、一番喜んでるのは僕。現場で、釣り針のない釣り糸に引っかかったタコをみんなで、『恩返ししてくれるかも!』と逃がしてよかったです。タコの足の数の恩返しね。タコを逃がしたからモントリオールに行けた!ダブル受賞ですけど、8つは賞が獲れるんじゃないですか?あと6つは何か獲れる!

 吉永さんの想いがようやく花咲いたと思います。本当におめでとうございます。そして、朝から幸せにしてくれてありがとうございます」とユーモアたっぷりにコメントした。

 また、同じくコンペ部門に出品していた綾野剛主演で呉美保監督が手がけた「そこのみにて光輝く」が最優秀監督賞を受賞。09年の映画「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」(根岸吉太郎監督)以来5年ぶりとなる。

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