中井貴一、直弼の墓参りでヒット祈願
作家・浅田次郎(62)氏の短編小説を映画化した時代劇映画「柘榴坂の仇討」(20日公開)の主演俳優・中井貴一(52)と若松節朗監督(65)が15日、東京・豪徳寺で、幕末の大老・井伊直弼の墓参りを行った。
中井は桜田門外の変で暗殺された直弼の護衛で、明治に入ってもあだ討ちを狙う彦根藩士役。井伊家の菩提(ぼだい)寺である豪徳寺を初めて訪れ、直弼の墓前で焼香、合掌してヒットを祈願し「お参りして本当に映画が完結したという気持ちですね」と、安どの笑みを浮かべた。
安政の大獄で吉田松陰、橋本左内ら勤皇の志士を弾圧したため、悪役イメージの強い直弼だが、中井は「先見の明を持っている人は、今の時代でも異端児。後世になってより理解される。彼のやったことは間違いではなかった。時代の中で理解されなかっただけ」と解説。「『大老の印象が僕らの映画でだいぶ変わったはずです』とご報告しました」と話した。