「マッサン」電車に“撮り鉄”が殺到
NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」と、ドラマの舞台である大阪・住吉を走る阪堺電車がコラボしたラッピング電車が9日、お披露目された。同作に出演中のタレント・西川きよし(68)と女優・夏樹陽子(61)が乗り込んで初走行したところ、カメラを持った多数の鉄道ファンに追いかけられる“珍事”が起こった。
この日、阪堺電車「あびこ道駅車庫」で行われたラッピング車両のお披露目式には、報道陣だけでなく、約50人の鉄道ファンも駆けつけた。ドラマと電車車両のコラボ企画は過去にも全国で多数あるが、今回ラッピングに使用されたのは、阪堺電車が所有する国内現役最古の「モ161形車」車両で昭和3年製造。鉄道ファンに人気が高いという。
同社によると、「モ161形車」は近年は老朽化で廃車となったケースもあるが、現在も8両が現役。1両が貸切専用、7両が通常ダイヤで使用。冷房設備がないため、夏場は運行していないという。同社は「今回はさらにラッピングに使用されたことで注目を集めたのでは」と話している。
車庫の奥から登場した車両には、猛烈なフラッシュがたかれた。
さらに、大阪・天王寺駅前に向けてPR走行したところ、優雅に走る電車を先回りして、各所でカメラを構えたファンがみられた。中には自転車で追走し、何度も先回りする強者(つわもの)も。
関係者によると、大阪唯一の路面電車として走行する阪堺電車には、自動車とかぶらずに撮影できるスポットなど、鉄道ファン御用達のスポットが点在しているという。
乗車した西川と夏樹は、住吉界隈はともに幼少期を過ごした地元。沿道の住吉大社をみて「懐かしいなあ!」と歓声をあげるとともに、追走するファンの情熱に感服しながら手を振っていた。