初開催される「京都国際映画祭」（１６～１９日）の開幕を翌日に控えた１５日、タレント・木村祐一（５１）が取材に応じ、「映画もアートもその他もぜんぶ」をキャッチフレーズに秋の古都で展開される一大イベントと出身地の京都をＰＲした。

　小さいころから映画好きで、今では１人の渋い役者としてだけでなく、監督としての顔も持つ。そんな木村は出身地での映画祭開催を心から喜ぶ。「始めることで地盤ができていくと思う。１発目ですけど、この映画祭があってよかったと思ってもらえるようなことになっていきますし、すでにそういう気持ちです」と、京都が再び“映画の街”として活気を取り戻す日を待望する。

　京都人の木村が映画も含めて、街の魅力を存分に楽しむ一つのモデルコースを紹介する。

　「まず京都駅の周り。バスとか電車に乗る前にぐるっと新しくなった駅を見ていただく」。次は「地下鉄に乗って、市役所前ですね」と勧める。「もともとフリーマーケットとかダンスを自由にやらせたり、割とフリーで開放してる」という京都市役所前広場。今回は映画祭のシンボルとして大魔神像が設置されている。

　そこからメーン会場のよしもと祇園花月は徒歩圏内。そのまま南へ下がると、オープニングセレモニーが行われる祇園甲部歌舞練場だ。「まず街並みに電線がないんですよね。祇園の南側だけは」というように一見の価値ありだ。「空を見上げていただいて、見下ろすと石畳で、夕方になると舞妓（まいこ）さんが歩くようなところの先に歌舞練場がある」と解説する。

　各会場では名作、新作の上映以外にアート作品の展示やさまざまなイベントが予定されている。吉本の芸人も各作品の舞台あいさつ、トークショー、漫才などで盛り上げる。

　期間中はプロ野球のＣＳファイナルステージが開催されている。木村は「オリックスは残念でしたけど、阪神には頑張ってもらいたい」と東京で巨人との最終決戦に挑んでいる猛虎戦士にエールを送る。「阪神が活躍したら、関西は絶対に盛り上がる。阪神と一緒に京都の街も盛り上げたい」と虎の必勝と映画祭の成功を祈願した。