役所広司 世界のミフネとの思い出語る
俳優・役所広司(58)が19日、京都市で開催中の第1回京都国際映画祭で「三船敏郎賞」を受賞した。同映画祭の発足に合わせて創設された同賞は、97年に亡くなった俳優・三船敏郎さんの功績を称え、国際的活躍が期待される俳優を表彰。厳選の末に第1回受賞者が役所に決まった。
授賞式に出席した役所は「すばらしい賞をいただき幸せです」と感謝。「賞をいただいた時には、驚きともらっていいんだろうか。もらうと『役所が三船賞?』と反感を買うのではと思いましたが、尊敬する三船さんの賞は、誰になんと言われようと、もらったほうが得だと思いました」と語った。
役所は、三船さんとは約30年前に紅白歌合戦の審査員を務めた際と、東映京都撮影所で2度、会ったことがあると振り返った。撮影所では、三船さんが演技後にかつらを取って、頭のかゆみをゴシゴシかく姿をみて「三船さんらしく、豪快だなと思いました」となつかしんだ。
授賞式では、司会を務めた浜村淳氏によって、選考委員らの選考理由が紹介された。映画監督の山田洋次氏からは「役所さんの圧倒的な存在感、三船さんをしのばせる。どんな大きな俳優に成長するのか楽しみです」とのコメントが届いた。
役所は「ありがたいお言葉です。賞にはじない俳優人生をがんばっていきたいです」と頭を下げていた。