“元うっかり八兵衛”が一日刑務所長

 NHK朝ドラ「マッサン」に亀山家の番頭・島爺役で出演中の、歌手で俳優の高橋元太郎(73)が8日、大阪府堺市の大阪刑務所で一日所長を務め、トークショーを行った。

 1970年から30年余、時代劇「水戸黄門」で、うっかり八兵衛役を演じたことで知られる高橋は「28歳から60歳まで『ご隠居~!腹減ったあ!』『団子食いてえ』とやっておりましたが、今は八兵衛を卒業し、島爺です」とあいさつ。「最近は街で、八兵衛さんと声をかけられるのと同じぐらい島爺と呼ばれます。水戸黄門は日本一のドラマだけど、朝ドラもすごいね」と笑顔で語り、拍手を浴びていた。

 この日は高橋が、同所で開かれた、受刑者が作った家具や工芸品などを販売する「関西矯正展」の視察などを行う、一般向けのイベントだった。

 ただ刑務所内でもNHK朝ドラは視聴できるのだろうか。

 同刑務所によると、朝ドラが放送される午前8時には「すでに7時半ごろから作業時間に入っているため、見ることはできません」との説明。一般的に刑務所内でのテレビ視聴は、全国の各刑務所ごとに番組内容を吟味・判断して、視聴を許可しているという。係官は「将来的には朝ドラも何回分かを録画して、視聴可能にすることも考えたいですね」と話した。

 一方で、かつて高橋が出演した「水戸黄門」は受刑者にも人気だったそうで、「収容している受刑者の層によって、殺陣のシーンを視聴させるのがよくないと判断する刑務所もありましたが、高齢者の多い刑務所などで視聴可能となったケースも多かった」という。

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