世界一日本の歌がうまいNエドワーズ
世界一日本の歌が上手い外国人を決定する日本テレビ系特番シリーズ「のどじまんTHE ワールド!2014秋」(10月放送、第11回大会)で優勝を飾った米国のニコラス・エドワーズ(22)。紅白歌手クリス・ハートを輩出((第3回優勝)した同大会で3度目の頂点に輝いた。昨年、歌手としてメジャーデビューを果たしたエドワーズがデイリースポーツの取材に応じ、日本との関わり、J-POP愛について語った。
米オレゴン州出身のエドワーズがJ-POPを知ったのは14歳の時、ホームステイしていた日本人留学生が聴いていたコブクロの「蕾」がきっかけだ。「洋楽と全く違うテイストで衝撃を受けた。初めて自分で歌いたいと思った」という。
J-POPへの思いに突き動かされ、08年に日本に留学後、再来日。1年で日本語検定1級、同時通訳の資格を得た。現在は日本在住で、日本語で思考するほどだ。
J-POPの魅力を「日本語の構造はものすごく美しく、文法は繊細で美しい。人間の心を伝えるのに最もふさわしい言葉だと思う。丁寧に歌われることで、物語が曲の中で強く描かれる。1930~50年代の洋楽は言葉を大切にしていて、歌詞に情景や物語性がある。J-POPにも同じように物語がある」と、堪能な日本語で分析する。
影響を受けたアーティストは「ものすごく優れたストーリーテラー」のコブクロと、「周りに惑わされず独自の世界を何が何でも表現していく」玉置浩二だという。
10月8日にアルバム「HARDSPICE-RED-」「HARDSPICE-BLUE-」を2枚同時発売した。アルバムのタイトルは人生のスパイスである喜怒哀楽を表す。「もがいてもつまずいても生きていく。人間それでいいんだということを伝えたかった」という。5曲で作詞、4曲で作曲も手がけた。
2枚の収録曲は同じで「RED」が日本語版、「BLUE」が英語版。歌詞はまず日本語で書かれ「日本語の良さを英語の良さに残したい」と「BLUE」を制作した。「日本の音楽の素晴らしさを伝えるかけはしのような存在になってほしい」-それがアルバムに込めた願いだ。
【ニコラス・エドワーズ】(Nicholas Edwards) 1992年7月31日生まれ、米オレゴン州出身。2008年、日本留学。11年、日本テレビ系「のどじまんTHEワールド!」第2回で優勝(第5回、11回も優勝)。映画「ヒノマル♪ドリーム」主演。舞台「銀河英雄伝説」出演。13年、ワーナーからメジャーデビュー。初のワンマンコンサート開催。身長186センチ。好きな言葉は「閃(ひらめ)き」。日本語検定1級、同時通訳の資格を持つ。