第2の愛之助に注目「少年H」吉岡竜輝

 映画「少年H」で妹尾肇こと少年Hを演じた子役・吉岡竜輝(14)が坂田藤十郎の部屋子として中村未輝を名乗り、来年1月の大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」(2~26日)でお披露目されることになり、28日、同所で会見した。部屋子で大成した歌舞伎俳優には片岡愛之助がいるが、偶然にも未輝も愛之助と同じ松竹芸能に所属し、子役として活躍していた。“第2の愛之助”に注目が集まる。

 この日、紋付き袴姿で大阪松竹座での式典にのぞんだ未輝は緊張の表情。「中村未輝」と名前を呼ばれても、一瞬、気付かないほど。その後の会見では、緊張から冷や汗をかき、会見途中に立ちくらみでクラリ。急きょ、イスに座り取材に応じることとなった。

 11年放送のNHK連続テレビ小説「カーネーション」で安岡勘助の少年時代を演じ、水谷豊&伊藤蘭の夫婦共演でも話題になった映画「少年H」(13年公開)では少年Hをのびやかに演じ、注目を集めた。会見や舞台あいさつでも関西弁(神戸市出身)でのびのびと話し、時に笑わせ、水谷ら共演陣も吉岡(当時)の魅力にくびったけとなったことは記憶に新しい。

 未輝が歌舞伎の舞台で子役としてデビューしたのは07年12月の京都・南座公演。09年2月には大阪松竹座「実盛物語」で子役としての大役・太郎吉を演じた。歌舞伎子役を「楽しい」「なんか好き」と感じていたのが、歌舞伎俳優としてやっていきたいと思うきっかけになったのが同舞台。「小2の時に、大きな役(太郎吉)をもらって、(歌舞伎で)やっていきたいと思った」と明かす。

 今後は部屋子として歌舞伎の世界で生きていくことになる。「前から歌舞伎をやりたかった。今後はどうなるか分からないけど、90%は期待です!」と笑顔。同じ松竹芸能出身の子役から、部屋子として歌舞伎に入門し、同じく関西の大阪出身の愛之助については「(同じ松竹芸能出身とは)知ってました。(愛之助さんのように)なってやる!と思ってやらなきゃいけないんですけど、なれない気がします」と照れた。

 お披露目を控え、「日々緊張しています。最近、クラクラする機会が多くなった」と冷や汗をかいた未輝。やってみたい役を聞かれ、「来た役をこなしていく、っていうのが、かっこいいと思うので、そうします」と笑わせるなど、魅力も十分。“第2の愛之助”誕生へ、歌舞伎界だけでなく大きな注目を集めていることは間違いない。

 ◆部屋子◆ 世襲ではなく、一般家庭から歌舞伎界に入門し、才能を見いだされた子役が例外的に幹部俳優の部屋子となり、師匠の身の回りの世話をしながら、英才教育を受ける。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス