コント赤信号、磯野貴理子（５０）らを育てた芸能プロダクション「石井光三オフィス」会長の石井光三さんが６日午後６時５分、胆管がんのため都内の病院で死去していたことが１３日、分かった。８３歳。東京都出身。葬儀・告別式は故人の遺志に従い、近親者のみで行った。光三氏のマネジメントを受け一躍人気者になったトリオ「コント赤信号」のラサール石井は１３日、都内で会見した。

　ラサールは声を詰まらせながら「僕らは４人で『コント赤信号』でした。本当にいろんなことを教えてもらった。何度も助けられた」と天を仰いだ。

　ストリップ劇場でコントをしていた若き日の渡辺正行（５８）、ラサール石井、古宮孝泰（５８）に「君ら、おもろいなー」と声をかけたのが光三氏だった。光三氏がマネジャーとなり、３人は一躍売れっ子に。石井は「歩き回り、靴をすり減らし営業してくれた。楽屋の弁当を持って帰ったのは劇団の若い子に食べさせるため。ギャラは一切自分のものにせず、事務所の準備金として蓄えていた」と温かな人柄を振り返った。

　最後に会ったのは、１３年の光三氏の誕生日。結婚を報告すると、喜んでくれた。渡辺とは８８年の事務所移籍でギクシャクしたこともあったが、葬儀には渡辺も参列。３人でひつぎをかつぎ、恩人を見送った。