川北紘一監督 モスラでお別れ
映画「ゴジラVSビオランテ」(1989年)など平成ゴジラシリーズの特撮監督で、昨年12月5日に肝不全のため亡くなった川北紘一監督をしのぶ「川北紘一監督お別れの会」が7日、東京・成城の東宝スタジオで行われ、俳優の佐野史郎(59)、宝田明(80)ら580人が参列した。
約20年前に撮影された遺影でも、川北監督はゴジラなどのフィギュアを前にほほ笑んでいる。祭壇は1200本の花でモスラをかたどったもの。祭壇の隣には愛用のディレクターズ・チェアと、街を襲うゴジラのジオラマが設置された。
会場では川北監督が、師匠の故円谷英二監督が使用しなかった「モスラ対ゴジラ」(64年)などのフィルムを、勉強のために独自に編集した未公開映像も上映され、参列者の涙を誘った。佐野は「東日本大震災の後にゴジラの製作を直訴していたそうです。(16年公開予定の)新作でもいろいろアイデアをお出しになりたかったでしょう」と川北さんの思いを代弁した。