三津五郎さん長男巳之助 憔悴表情で対応
歌舞伎俳優の坂東三津五郎=本名・守田寿(もりた・ひさし)=さんが21日午前2時3分、すい臓がんのため都内の病院で亡くなった。59歳だった。13年9月にすい臓がんの切除手術を受け、闘病していた。
東京・青山の三津五郎さんの自宅では、同居している長男で歌舞伎俳優の坂東巳之助(25)が22日午後10時過ぎに家の中から姿を見せ、集まった約20人の報道陣に対応した。
21日未明に三津五郎さんが亡くなった後の同日と22日も、歌舞伎座での公演に出演していた巳之助は、憔悴(しょうすい)しきった様子で「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。詳しいことは明日、あらためてお話しさせていただきます。雨も降ってきましたし、ありがとうございます」と感謝の言葉を繰り返した。
23日にも公演を控えており、出番後に会見を開くという。
自宅には三津五郎さんを慕っていた役者仲間らが続々と弔問に訪れた。
歌舞伎俳優・市川海老蔵(37)は午後9時前に「兄さんのもとへ」と題し、ブログを更新。「信じたくない…」とだけ記し、ショックの大きさをうかがわせた。9時10分ごろには自宅に到着。待ち構えた報道陣に一瞥(べつ)もくれることなく、数珠を手に足早に敷地内に消えた。
ほかに中村獅童(42)、中村勘九郎(33)と妻で女優の前田愛(31)、中村七之助(31)、女優・寺島しのぶ(42)が、それぞれ沈痛の表情を浮かべて無言のまま家へと入り、三津五郎さんと悲しみの対面を果たした。