今井雅之 病気で20キロ減も舞台に熱く
俳優の今井雅之(53)が原作・脚本・主演の舞台「THE WINDS OF GOD」(5月1~31日、東京・新国立劇場など全国11会場15公演)の製作発表が23日、都内で行われ、今井と共演のスピードワゴン・井戸田潤(42)らが出席した。
現代の売れない漫才コンビ、アニキ(今井)とキンタ(井戸田)が戦時中にタイムスリップし、特攻隊員になる物語で、1988年から27年にわたって上演されている。初演からアニキを演じてきた今井は今回がファイナルになる。
今井は今回の上演が決まってから倒れ、昨年11月12日に腸の腫瘍を摘出する手術を受けた。「大腸が腐っていて腸閉塞(へいそく)を起こしていた」という。アルブミン(肝臓で生成されるタンパク質)の数値は、医師から「死体以下」と明かされるほど低下。家族は医師から「2~3日」と余命宣告まで受けていたが、約1カ月の入院で奇跡的に回復した。
この日、久しぶりに公の場に現れた今井はやせたのが歴然。体重が20キロ減ったという。「次の作品に行きたいというのが8割と、ステージよりも全国のスポンサーを回ったり、チケットを売ったりするのがきつい」と、ファイナルの理由を説明。現在もリハビリ中で、春先から負荷をかけるトレーニングを再開するという。
それでも熱い心情は変わらない。19歳の特攻隊員を演じてきたとあって「若い人たちに見てほしい。18歳から投票できるようになるが、彼らに本当に集団的自衛権が伝わっているのか、彼らは憲法改正が分かっているのか。本当に昭和史に興味を持ってもらって、なぜああいう戦争が起きたのか考えて投票してもらいたいし、変な政治家を選ばないで」と、若い世代にメッセージを送っていた。