２４日に突発性拡張型心筋症のために７１歳で亡くなった元フジテレビアナウンサーでフリーキャスターの宮崎総子（ふさこ）さんの通夜が２７日、大阪府箕面市内の斎場で営まれ、宮崎さんの義兄にあたる俳優の仲代達矢（８２）が参列した。仲代はショックのあまりか報道陣の問いかけには無言。車に乗るときに「すいません」と一言だけ述べて深く頭を下げた。

　喪主を務める女優の仲代奈緒（４１）は総子さんの実子で、子に恵まれなかった仲代が養女として４歳から育てた。焼香が始まると仲代は奈緒のそばに立ち、参列者を迎えた。

　奈緒によると仲代は「俺ももうすぐ…」と高齢を意識したような言葉を漏らしたという。奈緒は「そんな弱気なこと言っちゃだめだよ」と勇気づけた。

　総子さんは亡くなる直前まで元気だったにも関わらず、入院後に気力がなえたような発言が続き、急激に衰えていったという。そのことが奈緒の脳裏に強く残り、仲代を元気づけた。

　総子さんは、姉・恭子さんの著書「大切な人」を元にした朗読劇に精力的に出演。昨年１２月７日には１日２回公演もこなした。片付けも手伝い、午前２時ごろまで続いた打ち上げにも参加した。ハードなスケジュールが続いたために念のためにと同月８日に検査のために病院へ。結果、状態は芳しくなく、医師からは朗読劇への参加を止められた。

　楽しみにしていた劇へのストップがかかったことも手伝い、総子さんは急激に気力、食欲も落ち、２月１８日に入院。２４日に帰らぬ人となった。奈緒は総子さんの復活を信じ、４月も朗読劇を計画していたといい、「退院を信じていたのに」と急死を悔やんだ。葬儀・告別式は２８日午前１１時から同所で。