柳家海舟、57歳で真打昇進
落語家の柳家海舟(57)が10日、都内で行われた落語協会の真打昇進襲名披露会見に出席した。57歳での真打昇進は昭和に入ってからの最高齢記録。江戸や明治時代の詳細なデータが残っていないため、史上最高齢をうたうことはできないが、協会会長の柳亭市馬(53)よりも年上という超異色の真打が誕生した。
会見で海舟は「年の話は避けて通れないですね」と苦笑い。「身の丈以上のことをせず、地味に一歩一歩進んでいきたい」と謙虚に語った。これまでは麟太郎を名乗っていたが、3月21日に上野の鈴本演芸場でスタートする「真打昇進襲名披露興行」から正式に海舟として高座に上がる。
以前はサラリーマンだったが、1999年、42歳を人生の折り返し地点と考え、一念発起して柳家小里ん=こりん=(67)に弟子入りした。師匠からは「どっちが先に死ぬか分からないので、頑張ってほしい」と年齢をイジられていた。
この日は海舟を含む10人が昇進を発表。桂右女助=うめすけ=も52歳で、真打も高齢化社会を反映した?形になった。