ＡＭラジオの長寿番組終了が、相次いで発表されている。

　聴取率トップを走るＴＢＳラジオでは、前身番組から通算して約５０年続いた「全国こども電話相談室・リアル！」（毎週日曜午前９時～）が終了する。

　前身番組の「全国こども電話相談室」は、子どもからの電話での素朴な疑問や相談に、「先生」と呼ばれる識者が時に優しく、時に厳しく答えるという内容だった。０８年からは山本シュウがパーソナリティーを務める現在の「－リアル」にリニューアル。素朴な疑問から身近な悩み事の相談にシフト。相談者と同世代の子役が一緒に問題に向き合う、という内容で放送していた。

　ニッポン放送では、「福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル　魂のラジオ」（毎週土曜午後１１時３０～）の終了が昨年、告知された。後番組は関ジャニ∞の大倉忠義とシンガー・ソングライターの高橋優が担当する「オールナイトニッポンサタデースペシャル　大倉くんと高橋くん」。

　福山は「眠いから」とパーソナリティー終了の理由を説明し話題になったが、実際、４６歳という年齢は１人でメーンを張る生の深夜放送としては、高齢な部類になる。オールナイトニッポンのパーソナリティーは９２年１月に木曜２部でスタート。２年の空白期間を挟み合計約２１年に及んだが、音楽活動、俳優業を考えるとターニングポイントにさしかかっていた。

　文化放送でも前身番組から通算して約２５年間続いた音楽チャート番組「スパカン！」が３月いっぱいで終了する。日曜日の午後に放送されていた前身の「ＴＯＹＯＴＡ　ＳＵＰＥＲ　ＣＯＵＮＴＤＯＷＮ５０」、金曜日に枠移動してからの「ＦＲＩＤＡＹ　ＳＵＰＥＲ　ＣＯＵＮＴＤＯＷＮ５０」は、リクエストに基づいた音楽チャートの紹介が中心だった。２０１２年からは俳優のムロツヨシがパーソナリティーを務める現在の形にリニューアル。トークなどのコーナーを大幅に増やしていた。

　各番組とも時代にならった形にリニューアルしたり、放送時間を変更したりして番組継続を模索してきたが、それぞれの事情で終了する。ラジオ業界の節目となる改編期と言えるかもしれない。