中車襲名から3年ぶり共演に「命がけ」
5月2日に東京・明治座で開幕する「明治座 五月花形歌舞伎」(~5月26日)の制作発表が27日、都内で行われ、市川猿之助(39)、市川中車(49)、市川右近(51)、片岡愛之助(43)が意気込みを語った。
「明治座ならではの客」を意識して選ばれた演目は「矢の根」「男の花道」「あんまと泥棒」「鯉つかみ」。いずれもわかりやすいストーリーで大衆に支持される4演目だ。
特に「男の花道」は講談から映画、そして舞台になった友情物語で、猿之助は、映画と舞台に主演した長谷川一夫さんの技を受け継いだことを告白。「坂東竹三郎さんが、『長谷川先生からテクニックを直伝されたけれども、伝える人がいない』と僕に芸談を教えてくれた。光の使い方などです」と明かし、「やらなければ滅んでしまう演目。大切に次世代に受け渡したい」と熱演を誓った。
俳優・香川照之から12年6月に歌舞伎デビューした中車は襲名公演以来、東京で猿之助と3年ぶりの共演となり、「命がけでやっていく」と決意表明。愛之助は「4役の早変わりがあるから大変だよ、と言われていましたが、台本が出来上がったら6役になってて驚いた」と笑わせた。