大ヒットバラエティ番組「水曜どうでしょう」の企画・出演者として知られるクリエーターの鈴井貴之氏が９日、都内で、監督・脚本を務めるテレビ東京系ドラマ「不便な便利屋」（１０日スタート、金曜、後０・１２）の制作会見に、バスの運転手姿で登場した。

　ドラマは、北海道の名もなき町にある「便利屋」に関わる人々を描いた作品。主役の岡田将生、遠藤憲一、鈴木浩介は役衣装のカジュアルなスタイルだったが、鈴井は一人場違いな雰囲気。実は、劇中で岡田が乗り合わせたバスの運転手として自ら出演しており、「７、８役ぐらいでチョロッと出ている」という。

　作品には、北海道から人気番組を発信してきた鈴井氏ならではのこだわりが詰まっている。岡田演じる主人公の役柄は、富良野に向かう脚本家の竹山純。作中での岡田のナレーションなど、随所に北海道を舞台にした名ドラマ「北の国から」を思い起こさせる仕掛けがある。

　鈴井氏は「倉本先生にも（ドラマの）企画書を送らせてもらった」と本人の了承を得ていることを強調し、「先生から電話で“ボクは出なくていいの？”と言われて狼狽しました。出てくださるんですか？と聞いたら、“冗談だよ”と言われましたが」と大御所とのやりとりを明かした。

　倉本聰氏の出演はないが、第１回の時任三郎をはじめ、「水曜－」の盟友・大泉洋、小日向文世、田中美佐子ら豪華ゲストの出演も見どころとなりそうだ。