前田敦子 80年代でも「アイドルに」
150万部を突破した乾くるみ原作の小説を映画化した「イニシエーション・ラブ」(全国東宝系で5月23日から公開)の完成報告会見が20日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、堤幸彦監督(59)、主演の松田翔太(29)、ヒロイン役の前田敦子(23)、共演の木村文乃(27)が出席した。
1980年代を舞台にした映画では、静岡と東京の女性2人と交際する男性主人公が最後の5分間に大どんでん返しの衝撃的なエンディングを迎えるというストーリー。原作は映像化不可能の小説とも評された。
この映画で初めて本格的なラブシーンに挑戦した前田は会見で、80年代の女性を演じるために前髪を厚くするヘアスタイルにしたり、撮影の合間に普段は吸わないたばこの火をライターでつける練習をしたりしたことを披露。撮影中は堤監督から姿勢の伸ばし方や首のかしげ方を細かく注意され、同監督は「首の角度は分度器を使って測りました」と明かした。
前田はまた、自身が80年代に生まれていたらという質問に対して「当時のアイドルがすごい好きなので、その時生まれていたらアイドルになりたい。(当時活躍したアイドルたちの中で)一番好きなのは薬師丸ひろ子さんで、歌は(太田裕美の)木綿のハンカチーフを歌います」と答えた。
映画の中で松田が演じる主人公の鈴木は、前田が扮(ふん)する静岡在住の歯科助手・マユ、木村が演じる東京の商社社員・美弥子と二股交際をすることになるが、松田は「男性なら一度は経験することかも。誠実に生きているとおのずと二股になったりする」と話し、80年代は公衆電話が重要な恋愛アイテムだったことに感慨を覚えたという。そして、前田、木村のどちらがタイプか?と問われると、「自分は遠距離恋愛とかは無理だけど、どちらも好き…です」と共演者に気配りを見せていた。