ポール “リベンジツアー”4万人熱狂
来日中の元ザ・ビートルズのポール・マッカートニー(72)の日本ツアー「アウト・ゼアー ジャパン・ツアー 2015」が21日、大阪・京セラドームで開幕した。
昨年、来日中の体調不良で全4公演を中止したポールは、開演時間から30分以上が経過してもステージに現れず、ファンをヤキモキさせるご愛嬌も。“リベンジ”となるステージで「カエッテキタヨー!!」と絶叫し、2時間半、全37曲で満員の4万人を興奮に包んだ。
開演の午後6時半からステージ横のスクリーンで30分間、音楽映像が流れるだけの状況が続き、会場に“まさか”の雰囲気が漂った。しびれを切らしたかのように場内に“ポールコール”が起こると、ポールが仕切り直しとなった自身6度目の日本公演の開幕ステージに現れた。
4万人の万雷歓声に拳を突き上げて応え「マイド!オーサカ!」「カエッテキタヨー!!」と日本語で絶叫し、ギターを右手で高く掲げて会場をあおった。
「LET IT BE」「HEY JUDE」「YESTERDAY」などビートルズのナンバーから、世界初披露という「HOPE FOR THE FUTURE」まで、ギターを奏で、ピアノを弾きながら、力強い歌声で約2時間半、ファンを魅了した。
スクリーンでは曲間のポールのMCが同時通訳で表示され、ポールが「カタカタカタ…ちょっと訳してるから待ってね」と通訳者を冷やかしながら「今、ギターを替えたのは、次の曲を60年代にレコーディングした時のギターを使うからです」と演出の説明も。
前日20日朝に関西空港に到着後は、夜に京セラドームを訪れ約1時間のリハーサルを敢行。この日も昼間に1時間のサウンドチェック。入念な準備を行い本番を迎えた。
公演の序盤で早くもジャケットを脱いで全開。アンコールでは巨大な日の丸の旗を振り回すパフォーマンスもみせ、72歳現役がパワフルなステージを展開。2時間半を完全燃焼し、最後は「モウ、ネルジカン。ホナ、マタ!」とおどけながら、ステージを去った。