水谷八重子 32歳年下の春猿と“悲恋”
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女優の水谷八重子(76)と歌舞伎俳優の市川春猿(44)が1日、都内で行われた映画「残菊物語」デジタル修復版試写会に登場し、今年の仏カンヌ映画祭クラシック部門に出品される同作の魅力をアピールした。
同作は故溝口健二監督がメガホンをとり、1939年に製作された。歌舞伎界の御曹司と乳母の許されぬ恋を描いた物語で、溝口監督の1カット1シーンの長回しが大きな特徴となっている。
水谷自身は同作を1983年と93年に舞台で演じているが「(映画は)日本人の生活習慣を事細かに、東京と大阪の違いまで残してくれて、物語も自分も関係なくうれしくなってしまう」という。春猿も「カンヌに出品されることで、当時の日本の映像技術、役者の演技力を世界の人に見てもらえるのは素晴らしいことだ」と称賛した。
2人が悲恋を演じる舞台は、新派名作劇場六月公演として6月4日、東京・三越劇場で開幕する。