橋下市長 芸術への「無理解」に反論
大阪市の橋下徹市長(45)が28日、大阪市役所で定例会見を開き、5月17日の大阪都構想の住民投票が否決され、今年12月の任期満了を持って政界引退を表明して以降、初めて取材対応の場を持った。
都構想の旗は下ろしたが、会見で橋下氏は「これまでさんざん、芸術を理解していないとか言われてきましたが、これがやりたかった」と自身が直接的な補助金を全廃した文楽協会などに対し、新たに「ふるさと納税」を応用した寄付制度の新設を発表した。
文楽協会や上方落語協会などの登録団体に寄付を行うと、寄付額に応じて住民税などが減額される制度で「ぜひ、地元の自治体に税金をおさめる代わりに、大阪の文化団体に寄付をしていただきたい」とアピールした。
文楽の補助金全廃を巡っては、メディアなどから批判を浴び続けただけに橋下氏はニヤリとしながら「あれだけメディアはワーワーと(削減に)文句を言ってたんだから、当然、テレビ局や新聞社の社員は全員、10万円くらいは寄付しますよね。ここ(会見場にいるだけで)500万円は集まる。テレビ局と新聞社の社長は全員100万円。僕が削った額なんてあっという間に集まりますよ」と絶好調。
寄付者が希望すれば氏名が公表されるといい「まあメディアの皆さんは(公表)拒否しないでしょ。社名も公表できないのかな。ぜひとも僕の任期中に公表してほしいですね」とうれしそうだった。