巨泉、術後初公の場 愛川さん偲ぶ会

 4月15日に肺がんのため死去した俳優の愛川欽也さん(享年80)を偲ぶ会が4日、都内で行われ、タレントの大橋巨泉(81)ら約700人が参列した。昭和9年会のメンバーで人気深夜番組「11PM」の司会をともに務めた巨泉は「君のファンだった」と愛川さんの笑顔の遺影を背に“告白”した。

 4月に4度目のがんが見つかり、5月18日に右肺の腫瘍摘出手術を受けたばかりの巨泉は、以前より少しやせた印象。術後初の公の場となり、友人を代表して弔辞を読んだ。

 「キンキン。順序が違ったよな。僕がきみより3カ月年上で学年が1年上だったけど、出会ったときから最後まで律儀なキンキンは僕のことを『巨泉さん』とさんづけで呼んだ。きょう初めて君の遺影の前で言います。キンキンのファンだったんですね。」と1966年に「11PM」(日本テレビ系)の司会を務める前から愛川さんのファンだったことを明かし、「キンキンのラジオのジョッキーが好きで、君のテンポのよいしゃべりに魅せられてファンになった」と“告白”した。

 自身は05年の胃がんに始まり、10年間、がんと闘い続けている。「君の方が元気だし役者もやれば司会もやれば映画監督もやれば。僕は絶対、キンキンより先さきに逝くと思って。弔辞読むなんて考えられない。英語で『GOOD MAN DIE YOUNG』(善人は早死にする)。格言があります。それだね。友達にして最高の男」と愛情が詰まった言葉を送った。 明るい笑顔でファンを魅了してきた愛川さんにふさわしく、祭壇は大好きなひまわり4000本を含め約5300本の花で彩られ、愛用のディレクターズチェアやハット(帽子)も飾られた。

 いまだ悲しみの癒えない妻でタレントのうつみ宮土理(71)は天国から「キンキンの声が聞こえる。励まし続けてくれている」と涙声であいさつしていた。

 【主な出席者】

堺正章、せんだみつお、ゴルゴ松本、由紀さおり、中野浩一、富司純子、安藤和津、テリー伊藤、生島ヒロシ、石井ふく子、山口もえ、山田五郎、夏木ゆたか、デヴィ夫人、中山秀征、美川憲一、神田うの、林家ぺー&パー子、関口宏、石田純一、川島なお美、峰竜太、松村邦洋

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