イディナ・メンゼル 神田沙也加は友達
大ヒットしたディズニーのアニメ映画「アナと雪の女王」英語版でエルサの声を演じ、主題歌「レット・イット・ゴー」でアカデミー主題歌賞を受賞した米女優イディナ・メンゼル(44)が初来日ツアー東京公演を4日、日本武道館で行い、全17曲で圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、満員8500人のファンを魅了した。
2003年に「ウィキッド」でトニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞しているメンゼルは、同作のナンバーや「私のアイドル」というバーブラ・ストライサンドの「パレードに雨を降らせないで」など、ミュージカルナンバーを中心にライブを構成した。
中盤、「スティル・アイ・キャント・ビー・スティル」では靴を脱ぎ捨ててステージを走り回り、続くレディオヘッドの名曲「クリープ」では寝そべったままで歌い上げる力業を披露する。
トニー賞に初めてノミネートされた出演作「レント」の「テイク・ミー・オア・リーブ・ミー」ではファンをステージに上げて一緒に歌い、「ノー・デー・バット・トゥデー」ではファンが大合唱した。「アナ雪」の「フォー・グッド」ではマイクなしのアカペラで武道館の隅々まで歌声を届かせてファンと歌い、本編ラストとなった「レット・イット・ゴー」ではサビを「とても響きがきれい」という日本語詞で歌唱。ファンも大合唱で応え、総立ちとなった。
アンコールでは「アナ雪」日本語版でアナを演じ、昨年大みそか、NHK紅白歌合戦の米ニューヨーク中継で共演した歌手の神田沙也加(28)が花束を贈呈。固く抱きしめ合ったメンゼルは「私のニューヨークの友達」と紹介した。アンコールは「アニー」の「トゥモロー」で締めくくり、スタンディング・オベーションに送られて退場した。
終演後は神田とツーショットで会見。5歳の息子を帯同したメンゼルが「すぐにでも日本に帰ってきたいけど、コンサートと母親行で自分のことができない。次は息子を置いてくるわ」とこぼせば、神田がすかさず「私が見ます!」と答えるなど、半年ぶりの再会ながら息はぴったり。
メンゼルは「またぜひ共演したい。一緒にレコーディングしない?誰かに特別に書き下ろしてもらって、デュエットしたいわ」と紅白以来の再共演を提案。神田は「またお会いするまで技量を磨いていきたい。修行します」と約束した。
公演はきょう5日も同所で行われる。