長渕剛 至近距離ライブ「めちゃ緊張」
シンガー・ソングライターの長渕剛(58)が10日、東京・丸の内のジャズクラブ「COTTON CLUB」でアコースティックライブ「MTV Unplugged:Tsuyoshi nagabuchi」を開催した。至近距離に着席するファン100人に「品がよろしいことで。静かだね」と苦笑しながらも、代表曲「とんぼ」「乾杯」など17曲を弾き語りで披露した。
総立ちで、拳を振り上げ、剛コール。長渕のライブにお決まりの、いつもの光景が観客席にない。目の前2メートルに座り、静かに見つめる着飾った女性たちに、百戦錬磨の長渕も「うわぁ、めちゃめちゃ緊張するじゃん、こんなに近いと」と照れ笑いを見せた。
「-Unplugged」は音楽専門チャンネル「MTV」が不定期に開催する、アコースティックな手法と観客の親密な距離にこだわった人気ライブ企画。この日は抽選で100人が招待された。日本制作ではこれまで、宇多田ヒカル、絢香など25組が出演。長渕は初登場となった。
普段はジャズを演奏するクールな空間に、ジャケット姿で登場した長渕は戸惑いを隠さなかった。格闘技のようないつものライブでは、ステージ前の筋トレを欠かさないがこの日はなし。「きょうは何も考えていない。ここは有楽町?田舎もんの僕とは縁がない街」と鹿児島出身であることをネタに勝手が違う思いを吐露した。
しかし、オープニングの「RUN」を着席で歌うと「立つわ。これが気になる」と椅子を片付け、Tシャツ姿になり、徐々にヒートアップ。至近距離の女性ファンと「いくつ?男はいつでも『すごい』と言われたいだけなんだよ。言ってみ?」「すごい!」「よしよし」とやり取りを楽しむ余裕も見せた。