又吉 高3文集に“芥川賞の原点

 お笑いコンビ・ピースの又吉直樹(35)が著書「火花」で芥川賞を受賞した16日、大阪の名門・北陽高校サッカー部時代の野々村征武・元監督(72)、在校時の担任だった鈴木和宏教諭(63)と石神賢一教諭(48)の恩師3人が、大阪府摂津市内の焼肉店に集まり朗報を待った。受賞の瞬間、恩師らは「優勝や!」と歓喜。直後に野々村さんに又吉から「なんとかやりました。とりました」と電話で報告が入り、野々村さんは「がんばったな。体に気をつけろよ。また一緒に飲もうや」とねぎらった。

 高校3年時に書いたクラスの文集には“芥川賞の原点”ともいえる又吉の文章が残されていた。人が壁にぶつかったときに大切なものを、高校3年間で培った友情や逆境を乗り越える力などを織り込み書いたものだ。又吉の物事の考え方なども伝わってくる。

【以下は、高3年時のクラス文集より】

 いろいろな知識や知恵は、勉強をしたり本を読めば誰でもある程度身につけることができると思います。しかし、知識や知恵は何か不幸なことがあったり、ものすごく重い仕事を任された時など精神的に追い込まれてしまった時は、余り役に立たないと僕は思います。

 そんな状態の時に、冷静に頭で考えて行動できる人はいないでしょう。そんな時は、今までどれだけしんどいことに耐えてきたか、逆境に追い込まれた時、前向きな気持ちを持ってそれを乗り越えてきたかという経験が大切だと思います。

 僕は、北陽サッカー部でそのような精神的な面を育てることができ、将来のための大きな訓練ができたと思います。また、それ以上に大切な仲間というものを学びました。北陽高校のみんながいろいろな場所で活躍することを期待して、僕もそれに負けないように頑張りたいと思います。

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