ピース又吉 高校恩師に最初に伝えた
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹と綾部祐二、アイドルの橋本環奈がMCを務めるRKB毎日放送のバラエティ番組「TEEN! TEEN!」(月曜23時53分)が20日深夜、「第153回芥川賞 独占!!発表の瞬間の又吉直樹に密着!!」と題した特集を放映し、その瞬間における又吉の歓喜と動揺を克明にとらえた。
同番組は16日17時から約2時間半にわたり、又吉が東京都内の高級ホテルのバーで文芸春秋の担当編集者、吉本の広報担当やマネジャーら数人と芥川賞受賞の電話連絡を待つ姿に完全密着。電話を待つ間、又吉は雑誌のエッセー執筆にとりかかろうとするも「考えられる状態じゃない」と諦めたり、食事として出された高級和食の刺し身をつまむ箸の動きが動揺を示していたりと、緊張のなかで「その瞬間」を待つ又吉の姿を克明に映し出した。
受賞か落選かを知らせる時間が近づくにつれ、「早く楽になりたいな」「長いっすね」とつぶやく又吉。落選した場合について、「『お疲れさまでした』みたいな柔らかい感じで」と周囲に求めた。また、無言でうつむく姿勢をしながら、「こういうのはなしにしましょうね。そうなると僕も食らっちゃうんで」と笑いながらネガティブな妄想を描いた。
相方の綾部からマネジャーに心配する電話がかかると、マネジャーが「まだ出てないです。もうちょい」と答え、その電話が終わった直後に、又吉の携帯がなった。「もしもし、はい、はい、はい、はい、あっほんとですか、ありがとうございます」。厳かな表情で電話に答える又吉。一同が息を飲むなか、電話を切った又吉が「受賞しました」と伝えると、拍手が起こり「わー!」「すごーい!」の声がとんだ。
又吉は「絶対無理や思ってましたもん…意外っすねー…えーっ…びっくりした…めちゃくちゃ意外っすねー」と信じられないといった表情を浮かべながらポツリポツリと話した。「誰に報告したらいいんやろ」と言いながら又吉は携帯電話を手に席を立った。最初に電話をかけたのは、高校時代の恩師、元北陽高校サッカー部監督の野々村征武さんだった。その後、全員で乾杯をし、記者会見場へ向かった。
同番組では、映画「セーラー服と機関銃~卒業~」撮影中の橋本環奈からのお祝いメッセージも紹介された。「私も『火花』を読ませて頂いたんですが、すっごく面白くて、ぜひTEEN世代のみんなにもオススメしたいと思います。お笑い芸人さん初の快挙ということで、私も綾部さんみたいに、そろそろ『又吉大先生』と呼ぼうと思います」と冗談をまじえた。
同番組最後に、又吉の親しい身内だけが集まった祝いの席で、又吉が「自分が好きなこともそうですけど、ここにいる皆さんに恩返しができるように頑張ります」と真摯(しんし)に語る姿も紹介された。