桂文枝「正念場」 繁昌亭入場料値上げ

 落語家の桂文枝(72)が15日、大阪市内で会見し、2006年の開場から丸9年となる上方落語の定席「天満天神繁昌亭」について、「本当にあっという間でした」と感慨深げに話した。

 「-繁昌亭」は上方落語協会の会長を務める文枝を中心に落語の発展や普及を目指し開場。ただ、3月に桂米朝さんが亡くなったことを受け文枝は「四天王の魂を受け継ごうとやらせていただいた。だが、3月に(米朝さんが)他界されて、われわれも正念場」と悲壮感を漂わせた。

 今後の運営には“逆風”も懸念される。消費増税などが影響し協会の14年度決算が約500万円の赤字となり、16日から入場料が500円値上がりに。前売り2500円、当日3000円となり、文枝は「これからが試練。皆で力を合わせて」と口調を強めた。

 米朝さん直筆の「楽」の字のレプリカが展示された舞台で、今後の“戦略”を語った文枝。「繁昌亭のメンバーで特選落語会といったものをちゃんとやりたい」と意欲。「盤石なものをつくっていけたら」とさらなる発展へ尽力していく考えだ。

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