たけし「原点」浅草で13年ぶりライブ

 タレントのビートたけし(68)が22日、東京・浅草公会堂で最終日を迎えた「第8回したまちコメディ映画祭in台東」で、『ビートたけしリスペクトライブ』を行い、13年ぶりに公の場で歌声を披露した。

 サンボマスターら5組が温めたステージのトリとして、万雷の拍手を浴びながら登場。演奏を担当したサンボの山口隆(39)に対して、「高架に火をつけた自称ミュージシャンって、絶対コイツでしょ!?」と時事ネタのボケをかましてから、“歌手モード”のスイッチを入れた。

 歌唱曲は、浅草で過ごした下積み時代を背景に、自身で作詞・作曲した「浅草キッド」。歌い始めると、おふざけを挟むことなく、情感たっぷりに熱唱した。ロックミュージシャンよろしく腕をグルグル振り回して、ジャンプで締めくくろうとしたが、最後はこけるしぐさで笑いを誘い、コメディアンの顔に戻った。

 同映画祭では、「コメディ栄誉賞」を受賞。「浅草の芸人として死んでいけばいいやと思った時期もありましたが、運よくいい仕事に就くことができた。しかし、浅草で知らないお客さんがお金のない自分に飲ませてくれたのが、僕の原点です」と、思い出の地への凱旋で感慨に浸っていた。

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