道場六三郎氏 岸朝子さん悼む
バラエティー番組「料理の鉄人」で審査員を務め、「おいしゅうございます」のコメントで評判になった食生活ジャーナリスト・岸朝子さんが22日、91歳で死去した。「料理の鉄人」で岸さんに推されて出演し、その後、“和の鉄人”として広く知られるようになった道場六三郎氏(84)は、「姉のような存在で御座いました。尊敬する先生でした」と55年にわたり親交があった故人を哀悼した。
【以下、道場氏のコメント全文】
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。
岸先生とは、私が赤坂常盤家で煮方をしている頃、初めてお目にかかりました。当時、主婦の友社にお勤めだった先生は、「日本料理の基礎」と云う料理本の取材で常盤家にお見えになりました。
今から五十五年も前の話です。
その後、フジテレビの「料理の鉄人」に私を推挙して下さり、何かにつけて可愛がって頂いて、色々アドバイスを頂いたり、本当に姉の様な存在で御座いました。
つい三ヶ月前も、私の店の試食会に来て下さり、料理を三品ほど召し上がって「もうお腹一杯」と言いながら、それでも好きなタバコは最後まで吸って居られました。
訃報を聞き、愕然と致しております。
私より七歳年上の尊敬する先生でした。
心より、ご冥福をお祈り申し上げます。
平成二十七年九月二十八日
道場六三郎