林真理子氏「鎧塚さんを孤独にしない」
女優・川島なお美さん(享年54)の告別式が2日、青山葬儀所で営まれ、作家の林真理子氏(61)が弔辞を読み上げた。
以下、その要旨。
「なお美さん。こんな悲しい別れがどうしてこんなに早くやってきたんでしょうか。あなたの輝くように美しいウエディングドレス姿を見たのはまだたった6年前。ついこの間のことではありませんでしたか」
「思い出せば、あなたと私が初めて会ったのは失楽園ブームの最中でした。あなたは人気絶頂の華やかな女優さんで一介の物書きの私とはまるで別世界と思っていました。そんな私たちが近しく歩み寄るようになったのは作曲家の三枝成彰さんがつくった文化人、スポーツ人の活動団体でした。あなたは幹事長となった私を本当に助けてくださいました。人気女優のあなたがすべて無報酬で全国各地のシンポジウム、中学高校の出張授業に行ってくださったのです。また、活動の一つ、動物愛護にも熱心で、街頭でのビラまきもいとわないあなたでした。行動力にあふれ、聡明なあなたはだれよりも頼りにされ、愛されていました」
「魔性の会と称して、あなたと、もう一人の女性と3人で素敵な男性にごちそうしてもらう会は本当に楽しかったですね。ある時、いつか2人で酔っ払って車で帰る時、あなたはちょこんと頭を私の肩にのせ、すやすやと眠ってしまいました。その顔の愛らしかったこと。女優川島なお美ではなく1人の素直で優しい女の子がそこにはいました」
「最後にお約束します。最愛の人、鎧塚さんを孤独にはしません。私たち仲間が友情で支えます。だから安心してください。なお美さんありがとう。そしてさようなら。あなたは本当に美しくて素晴らしい人でした」
弔辞の結びでは林氏の声は震えていた。