又吉「火花」 堤真一の朗読でCD発売
文藝春秋が6日、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹による芥川賞作「火花」の朗読CDを11月11日に書店で発売すると発表した。朗読を担当したのは俳優・堤真一(51)。全編をノーカットで、約4時間20分をディスク4枚に収録している。
堤は朗読を担当するにあたり、「僕、本はあまり読まないんですけど、芥川賞とか直木賞の受賞作品は読むようにしていて。ただ、探しててこんなに手に入らないのは初めてで、すごいなと思っていたところに話を頂いたので、ぜひやりたいと思いました」とコメント。
「最後の漫才の部分は特に、泣いて読めないかもしれないなと思いました。でも監督には、楽しんでください、と言われたので、楽しんでやるようにしました」と感情移入したことを明かした。
又吉は「僕はやっぱり映画などで堤さんを観ていて、鬼気迫るというか重厚感のあるという意味での怖さを感じるんです。『火花』の中の2人も切羽詰まってますし、切実やし」と堤を表現。「表層じゃないというか性根にある“ヘタなこと言うたら怒られるな”ということを感じさせてくれる、僕が怖いと思う人に(お願いしたかったんです)。徳永って真剣に物事を考えている人なんで、(地の文を読んでいる時の)堤さんの切実な声のときにすごく面白みを感じます」とキャスティングの妙味を語った。
単行本『火花』は累計発行部数239万部(20刷)のベストセラーになっている。