橋下氏“最後の選挙戦”開幕
大阪市の橋下徹市長(46)=大阪維新の会代表=が、大阪府知事選が告示された5日、大阪市内を街頭演説に回った。大阪維新は8日告示の大阪市長選にも公認候補を擁立し、大阪W選挙を戦う。12月の任期満了を持って政界引退を表明している橋下氏にとって“最後の選挙戦”が幕を開けた。
大阪・難波での演説では、反維新で結束する自民、共産などを「暗黒軍団」と批判。返す刀で読売新聞の社説にもかみつくなど、橋下節は絶好調だった。
橋下氏は、自身が府知事選に立候補した8年前を「天下りはひどくて、借金だらけで首が回らず、教育環境もボロボロ。学力テストで大阪は全国でドベタの学力、体力テストもワースト1。普通、勉強できない子供は運動できるもんなのに、どうなってるんですか」と指摘。「それを放置していたのが自民党から共産党までの、あの暗黒軍団の、デタラメやり放題のなれ合い政治だ」と批判した。
自身の府知事、市長としての8年を「僕みたいなミサイル男が、ドカーンと爆発して暴れ倒して、改革をやって、壊しちゃいけないものまで壊すやりすぎはあったが、謙虚目に言って、少しは良くなったと思う」と述べた。そのうえで「あのデタラメ暗黒の無駄遣い政治に戻しちゃいけない」と訴えた。
“お家芸”のメディア批判も健在。「ここにカメラや記者がたくさんいますけど、ろくでもない連中だ」と相変わらずで「読売も最近おかしい。ヨイショしてくれとは言わないが、反維新で、この間の社説も、橋下はW選で何を問いたいのかって、バカかっ。言ってやるよ、読売新聞の論説委員にね」とエンジン全開。
これまで自民などの反対でストップした改革案の一部として「府市の大学統合」「病院統合」「地下鉄・バス民営化」など13項目が記載された巨大ボードを持ち出し、指示棒でバンバン叩きながら「この改革は大阪のために必要だと思っている。自民、共産には修正どころか議論もなくバツにされた。本当にペケだけでいいのか。読売の論説委員、分かったか、この野郎!」と橋下節がさく裂した。
反維新候補を指して「ムニュムニュと検討とか議論とか言ってないで、大阪府市の大学にしても、まとめるのか、まとめないのか、どっちか言え!」と迫るなど、最後の戦いも“通常運転”でスタートした。