市原悦子 「日本昔ばなし」終了残念
女優・市原悦子(79)が20日、大阪・近畿大学で「私の選んだ女優の道」と題した講演を行った。今月12日には東京都内で行われた朗読劇の発表会見を風邪で欠席していたが、以降初めてとなる公の場に元気な姿をみせ、約1時間半、ユーモアあふれるトークを展開した。
約100人を集めた聴講者からの質問にも答え、1975年から20年間、語りを務めたテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」に関して「入れ歯になっても、車いすに乗っても続けようと言ってたんです」と振り返った。
放送が終了した当時の背景について、「バラエティー番組や、ワイドショーが出てきた時期で、制作費もあまりかけずに作れたそうなんですね。『まんが日本昔ばなし』は、絵描きさんがとても丁寧にいい作品を作ってくださっていたので、制作費もかかって、テレビ局の偉い方々が、安いほうに行っちゃったみたいです」と残念がった。
老若男女に愛された「-日本昔ばなし」。市原は「意外に子供向けには作らなかったんですよ。視聴者も大人6割、子供4割だったんです」と明かした。
昔の難解な道具の名前も「分からなければお年寄りに聞いてもらおう」とそのまま使ったといい「大人の私たちが感じたことを伝えようとして、教育的になることは避けました。“心根を良く持つんだよ”とか、教えようとか、上から目線で語る姿勢ではなかったですね」と振り返っていた。